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思うこといろいろマンガ編 その2



とりかえ・ばや さいとう ちほ


びっくりの盗作
 原作 とりかえばや のリメイクとして、「ざ・ちぇんじ!」(1983-1985年 氷室冴子)、とりかえばや物語(1993年 田辺聖子)がありますが、この2作の改変部分、+部分をまるまる利用して描かれています。「ざ・ちぇんじ!」に関しては、ネット上でもよく取り上げられているので、ご存知の方も多いと思います。
 田辺聖子作品の盗作であることに気が付いたのは、とりかえ・ばや13巻「あとがき・ばや」を見て?と思ったからです。ここで、宰相の中将と女君(入れ替わり前)が結ばれるシーンの原作編として描かれているシーンが、原作と微妙に異なるので、「まさか他にもリメイク作品があって、そこからとられたのでは?」と思い、図書館でとりかえばやを再度借りてみることにしたのです。
 大人対象のものなら、きわどいシーンもさらっと現代語訳にするだろうけれど、子供向けはオブラードに包むだろうと、少年少女古典文学館 8 とりかえばや物語 田辺聖子現代語訳 を読んでみたら、こちらの改変部分、+部分を盗作していました。

原作とりかえばや ざ・ちぇんじ! 田辺聖子現代語訳 とりかえ・ばや
左大臣(父)が二人を引き合わせる 女君が鞠で遊んでいた時に、出会う 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
これ以上遅くなると、世間的にどうかと仕方なく 帝のお声がかりで元服・裳着 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
女君が、自分のような男装の女性がいないことに悩む 田辺聖子現代語訳から盗作
昇進していくうちに侍従 最初から侍従 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
 − 女房達の姿が見られたのを助ける ざ・ちぇんじ!から盗作
尚侍(男君)と侍従(女君)の出仕が同時 尚侍(男君)は侍従(女君)より後に出仕 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
梅壺の女御が意地悪い ざ・ちぇんじ!から盗作
男性が好きな宮様※ ざ・ちぇんじ!から盗作
吉野の宮の姫君 出てこない 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
中将は侍従(女君)を好きだと自覚し、「俺は男が好きになったのか?」ととまどい悩む ざ・ちぇんじ!から盗作
中将の気持ちに気が付いた宮様※は、中将に協力しますよと言ってくる。 ざ・ちぇんじ!から盗作
女君が中将に襲われたのは自室 女君が襲われたのは宮中 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
べたべたと触りまくり、「女だ。」と気が付いたので、そのまま押し倒す 女だと知っておらず、好きになったからと、実力行使しようとした。 原作通り 少し前から、女性だと疑っていたので、服をはだけて確認し、思いを遂げる。
女君と中将はたびたび逢瀬を重ねる 1回だけ(未遂) 原作通り 1回だけ(未遂ではない) ざ・ちぇんじ!から盗作
右大臣家の姫君の不義密通の噂があまり大っぴらではない 周り中大騒ぎ 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
宰相の中将と女として応対するときに、女の悩みを知る 田辺聖子現代語訳から盗作
宰相の中将が自ら、女君に化粧をしたり、髪を洗ったりする 田辺聖子現代語訳から盗作
ばれないように、お互いに相手の仕事や生活を教えあう 字体をまねること 田辺聖子現代語訳から盗作
尚侍(男君)は女東宮に使えるうちに結ばれ、男であることを東宮が知る 嵐の夜に、尚侍(男君)が女東宮に、男であることを知らせる 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
帝が尚侍(女君)の部屋に行き結ばれ、女御、中宮となる。 右大将(女君)失踪中に、帝が尚侍入内を望む 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
尚侍入れ替わり後→帝と結ばれる→女御→中宮 −(二人の入れ替わりで話が終了だが、女御になってほしいという意思表示はあり、二人はまだ結ばれない) 原作通り 微妙だが、女御入内が二人が結ばれる前、とした点では ざ・ちぇんじ!からとったといわれても仕方ない。
女君は中将宅で子供を出産後、子供を置いて出ていく 女君の妊娠出産はない 原作通り 子供は死産
女東宮は宮中で出産する 女東宮の妊娠出産はない 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
女君の失踪理由を失踪した時点では左大臣夫婦は知らず、失踪後に知る。 女君失踪の理由を左大臣夫婦は知らない ざ・ちぇんじ!から盗作 ざ・ちぇんじ!から盗作
左大臣夫婦は女君の妊娠出産を知っている −(そもそもの妊娠出産がない) 左大臣夫婦が女君の妊娠出産を知らない 田辺聖子現代語訳から盗作 左大臣夫婦が女君の妊娠出産(死産)を知らない
女君は薬を使って髪を伸ばす 鬘でごまかす 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
二人が入れ替わっていたことがばれたら、どうしようなどど心配しない 二人の入れ替わりがばれたら、破滅だと左大臣夫婦、男君、女君も思って注意している 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
右大臣の姫君は、入れ替わりの男君の妻となる 右大臣の姫君は、中将と結婚する。 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作
男君は入れ替わり後、たくさんの恋人を持つ 男君は女東宮だけ 原作通り ざ・ちぇんじ!から盗作

 ぼろぼろ盗作部分が出てきて、あきれ返るばかりです。
 私自身は、氷室冴子をリアルタイムで読んでいた世代なので、田辺聖子現代語訳は、今回「おかしい」と思わない限り読まなかったです。実際、この2作を両方読むかというと、大人になって、「少年少女・・・」のようなシリーズに手を出す人はあまりいませんから、気が付かれないとは思います。
 私自身、氷室冴子のファンだったので、ざ・ちぇんじ!→原作とりかえばや→「あら。とりかえばやの漫画化?なつかしい!じゃあ読んでみよう。」と思って、久しぶりに漫画を読んで、あらびっくり!だったのです。
 公にならなければそのままというのは、原作ファンとしては、非常に不愉快だし。じゃあ単純に「回収・絶版」というのも「ないことにすればそれでOK?」という気がして、もやもやするのです。
 盗作したくなる程、良い作品というのを、盗作した作者が認め、著作権を払うという筋を通してもらいたいだけです。 さいとう ちほ の作者としての良心に期待しますが、無理なんでしょうか?



ドラえもん 藤子・F・不二雄


せわし君は本当に貧乏?
 のび太君の作った借金で孫の孫のせわし君一家は貧乏。それを変える為に、ドラえもんは、野比家にきたことになっているが、貧乏というわりには、ドラえもんは未来デパートで結構買い物をしている。この場合、支払いは当然せわし君の両親になるはず、本当に貧乏だったら、 そんなに自由に買い物をさせるわけないと思うんだけどな〜。